手術後の体調

 手術後は、傷の奥が、時々、少し痛むような気がした。内側を切ったり縫ったりしてるのだから、そんなもんだろうと思っていた。腕は、普通に上にあげることができた。傷の藍色は、45日で消えていった。ほっ。

 一つ想定外だったのが、バッグを肩に掛けるのがつらかったこと。普通にしていると何ともないんだけれど、バッグを肩に掛けると、肩や胸が強く突っ張る感じがして、手術から1か月ぐらいは、バッグを両手で抱えるようにして持っていた。

 仕事には、手術4日後に復帰。土日を挟んで、月曜日は有休を使った。事務だったので、全く支障なく行えた。しばらくの間、息切れがして、職場の階段が登れなかった。これはもともとの体力かな。

 手術後すぐは、手術跡を圧迫しないよう、緊張しながら眠っていた。もともと寝相が悪く、何度も寝返りを打つのだけれど、この間は寝返りもろくに打てず。手術から1週間後、ぎっくり腰を発症。車で買い物に出掛けて、車から降りたら、痛くて直立できない状態に…。「ぐきっ」とか、きっかけがなかったのだけれど…。買い物もできないまま家に戻り、その日はカロリーメイトやレトルトのおかゆなど、家にあるもので遣り過ごした。日曜日だったので病院もやってなく、ただただ体を90度に曲げたまま、丸一日耐えました…。

 トイレに行くのも大仕事で、大変だし、情けないし。翌月曜日は、朝イチで近くの整形外科へ。注射を打ってもらったら、その場で、すーっと直立できるようになった。感動!11本打てるということだったので、その後も何日か通った。寝返りの重要性を思い知ったできごと。

 そして、精神的には・・・。とても、すっきり、さっぱり!していた。腫瘍はぐっと掴める状態だったので、その大きな不吉な塊がなくなって、本当にすっきり晴れ晴れとした気分だった。掴めるところにがんがあるのも、イヤなものだった。「死のかたまり」。触れられるのに、どうにもできない。いつ、転移してしまうかわからない。すごく怖かった。