放射線治療後①

 解放感に浸ったのも束の間、病院で予言されたとおり、皮膚の状態は、放射線照射が終わってからが一番辛かった。世の中がクリスマスで華やいでいる中、人知れず「いててて・・・」とつぶやく日々。放射線を照射した部分、つまりは右胸全体から腋の下にかけてが、赤く熱をもってヒリヒリ、ジリジリする。日焼けのように、少し皮膚全体が黒くなっているきもする。手術で切ったり縫合した部分は、元々感覚がなくなっていたので、皮膚表面の感覚が、敏感になっているのか鈍感になっているのかもよくわからない。皮膚が強く引っ張られないように、大きく腕を動かさないように、そして物が強く当たらないように、気を付けながら過ごした。それでも、痛みは仕事が手につかなるほどひどいわけではなかった。

 数日経つと、皮膚表面のヒリヒリ、ジリジリは治まり、かさぷたのようになってきた。それはそれで、腕を伸ばしたりすると、皮膚が引っ張られてかさぷたが「ぴっ」と裂けて、びくっとする痛さ。数日間は、人知れず悶絶(笑)。心の中では「んもー!」と思いながら、自分でも笑ってしまった。