乳がん生検当日

 職場では同僚が入院して、その穴埋めの仕事もする必要があり、生検の予約が取れた

のは、初回の受診から1か月以上たってからでした。

 予約は13時から。1日休暇を取り、午後イチで病院へ。本格的に夏が始まった頃で、暑さで汗が滲む上に、「針刺すんだ…」という変な緊張感と冷や汗が出て、少しの待ち時間だけで、心身ともにぐちゃぐちゃ。もともと麻酔が効くのに時間が掛かる体質のため、その旨を先生にも話し、効き具合を確認しながら検査することになりました。

 検査は診察台に横になって、「何か」の位置をエコーで確認しながら行いました。

 麻酔の注射の際、思わず右胸から顔を背けてギュッと目をつむってしまい、看護師さんに「大丈夫ですか?」と聞かれる。すみません…針が苦手なんです…(-_-;)

 麻酔が効いているのを確認した後、いよいよ検査。先生の「始めますよ~」の声の後、「バチン!」と大きな音が。そして、「ウィンウィンウィン…」とモーターが回るような音。採取した部分を機械で吸い上げていたのかな?麻酔が効いているので、もちろん痛みはなし。数分程度で終わったように思う。

 針を抜いた後は、先生がその部分を手でぐっと押さえて止血してくれました。5分ぐらいかな?裸の胸をギュッと押さえられ、至近距離に先生の顔があって、会話するのが恥ずかしいような不思議な気分でした。先生からは「今日はお風呂には入らないように」とか「痛みが出たら薬を飲むように」などの説明があり、私からは「今日はコーヒーは飲んでもいいですか?」とちょっとアホな質問をして、ちょっと笑われた。ちなみに、コーヒーは大丈夫だそう。

 見える範囲には、血液らしきものはなかったので、ほとんど出血しなかったのだと思う。傷口にテープを貼り、テープは無理に剥がさないほうが早くきれいに治る、お風呂などで自然にはがれたら取ればよい、と教えてくれた。

 処置が終わったあと、採取した組織を見せてくれた。円柱状の透明なケースの中に、白っぽく細長い円柱状の組織がゆらゆら浮かんでいた。「つるっとしてるから、悪いものではなさそう。この大きさでマンモに写らないのも、悪性とは考えづらい。『葉状腫瘍』とういう病気もあって、そっちの可能性もあるね」と先生が説明してくれました。

 その後は別の静かな部屋に移り、20分ほど休憩。その間に看護師さんから、今日はお風呂は入らないこと、結果は約1週間後にでるので電話で確認してから予約を取ること、などの説明を受けて、念のための痛み止めをもらって帰宅しました。

 初めての検査のせいか、緊張と冷や汗のせいか、帰り道はちょっとフラフラしたので、少しカフェで休憩し、呼吸を整えてから帰りました。